フルタイムで働く母の受験伴走雑記

2023年長男中学受験・2024年長女大学受験の伴走雑記

イマドキ中学受験事情(その2)

自分が経験した30数年前の中学受験と、現在の中学受験の大きな違いは難易度。当時の難関校のレベルがいまの中堅校と同じ程度、という話をどこかで読んだけれど、納得できる。

ただその難しさ自体の種類も変わってきている。細かい知識をただ暗記すればよいというのではなく、いわゆる”思考力”と”説明力”(考えたことを記述する力)が問われる。わたし達の時代の試験勉強は”知識の詰込”(暗記)が中心だったように思うけれど、いまはテーマに対して”自分”は論理的にどう考えるのか、そしてそれを”他者”に言語を用いてどう伝えるか、が中心になりつつある。そのための素材として、基礎知識の取得(暗記というより背景も含めた理解)が必須。

だから単に机上の学習だけではなく、幅広く興味関心をもつことがひとつの鍵になる。よく中学受験本では、”低学年のうちに旅行や博物館、動物園、植物園、公園に一緒に行きましょう”と書いてある。それができれば理想だろうけど、共働き家庭ではなかなかその時間も取りにくく、そもそも我が家の場合は誘っても子ども自身が興味を示さない。保育園の帰路でもっと季節の植物をみて、”これはユキヤナギの冬芽だね〜”などと会話しておけばよかったのかもしれないけど、自転車で爆走して送迎するときにそんな余裕があるはずはない。

だからそういういわゆる知識に直接つながりそうな内容ではなくても、子ども自身がもつ興味関心を大切にしてあげればよいのだと思う(思いたい)。その対象はなんでもかまわないと思う。漫画やゲームは、往々にして敵にされるけれど、でも漫画やゲームから得られるモノも必ずあり、将来的に何が幸いするかは、そのときにはわからない。わたしたち親の価値観はあくまで経験(過去)に基づくもので、子どもたちがこれから過ごすのはわたしたちには未知の世界(未来)、という事実は謙虚に覚えておきたい。

漫画もゲームもスポーツも、何事もやりすぎがいけない(”過ぎたるは及ばざるが如し”>長男へ)。特にゲームはなるべく長時間遊ばせることを目指して製作されているのだから、子ども任せにしていたらハマっていくのが当たり前。逆にそこをコントロールしてほどよくゲームを楽しめるのならば、将来にわたり必要な自制心を身につけられる。

我が家の話をすると、長男はモノ作りが大好き。LEGOやLaQ、この数年はMinecraftをこよなく愛する。単に好きだから遊ばせていただけなのだけど、おそらく立体把握能力や座標という概念の理解につながっている模様。レースゲームも好きだけど、時間を含めて約束を記した誓約書にサインをしており、自分でタイマーをセットして守っている*1そのかわりに月に1〜2回友だちが遊びにきたときは、時間制限を解除して思う存分遊べるようにしている。

長男は保育園児の頃からニュースや雑学が好きで、しかもよく記憶している。一時期は長男の話から最新のニュースを知っていたほど。そして事象と事象、点と点とをつなげる力、因果関係を考え、理解する力が高い。テレビや漫画で知らない言葉が出てくると質問してくるので、辞書やGoogleで調べたり、最近はAlexaに聞いて一緒に確認する。長女の受験のときに購入したドラえもんの学習漫画を小学1年生のときから熟読していた。ひとことでいうなれば、知的好奇心が高い、ということになる。幼い頃からのこのような様子をみていて、学校の勉強だけではなくもう少しレベルの高い勉強を身につけさせてあげたいと思ったことが、比較的低学年から通塾を開始した理由。

 

*1:許可するゲームの種類も留意が必要。レースゲームは1試合でキリがよいので時間制限してもそれなりに満足できる。